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文豪ストレイドッグス 短いお話 【R-18】

第11章 年上の彼女 中原中也


任務後、首領へ報告をして自身の執務室へ向かう。

廊下を歩いていると、カツカツとヒールの音が鳴る。
この足音は1人しかいない、さんだ。

『あれ?中也、もう終わったの?お疲れ様。』
そう言って、微笑む彼女は女神のようだ。

「ぁあ、あんな任務余裕だ。それより俺になんか用か?」
『これ、次の任務の作戦書。確認して欲しくて』
彼女の手から書類を受け取る。

「ありがとな、確認しとく」と言い部屋へ戻ろうとすると、手を掴まれる。

突然の出来事に慌てて振り向くと、彼女の顔が近くにあった。
接吻できそうな距離に俺はたじろぐ。

しかし彼女は平然として『ここ、血出てるよ。』といい、絆創膏を俺の頬に貼る。

「こんなとこに絆創膏って、ガキじゃねーんだから」と悪態をつくが実際心臓はバクバクで、余裕が全くない。

『ふふ、よく似合ってるよ。じゃあね!』彼女はそう言い、戻っていった。

俺はまだから見ればガキなのか、、、。
多少は女慣れしたはずだが、彼女だけはどうも扱えない。
彼女の動作一つ、一つにドギマギするのだ。

頬に貼られた絆創膏に手をやる。
あと数センチで口付けできる距離、そして良い香りがしたことを思い出す。

どうしたら俺を男として見てくれるのか、考える。
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