第35章 猪口齢糖より欲しいモノ 江戸川乱歩
『ハッピーバレンタイン!敦くんいつもご苦労様!」
「うわー!僕にですか!?嬉しいです、、(泣)」
今日は2月14日 バレンタインデーだ
探偵社内でも女性陣は男性陣に義理チョコというものを配っていた。
義理であることは判っているものの、やはり男性陣は嬉しいもののようだ。
「やったー!与謝野さんありがとう!うーん美味しい!!」
「ふふ、乱歩さんには世話になってるからねぇ」
ちらっと乱歩の方を見て小さくため息をついた。
----やっぱり乱歩さんは私なんかより与謝野さんの方が、、、、、
乱歩と付き合いだして三ヶ月が経った。
告白をしたのはからだ。
断られるのを覚悟して告白したが、結果はまさかのOK
嬉しくて涙が溢れる彼女の涙を乱歩は笑いながら拭った。
手を繋いだり、口付けは付き合ってから一ヶ月ほど、少しペースはゆっくりだが、自身も気にはしてなかったのだが三ヶ月経った現在でも接吻以上のことはないのだ。
流石にも焦った。
自分には魅力がないのかと思い、ダイエットをし、今まで気にもしてなかったがメイクにも力を入れているものの、乱歩は変わらずだった。
そんなある日、は見てしまったのだ。
乱歩と親しげに話している人物は与謝野だった。
----あんな顔の乱歩さん、、、私の前では見せないのに。
もしかして乱歩さんは私に気を使って付き合ってくれてるのかな、、、、
勿論、乱歩と与謝野の付き合いが長いことを知っているだがやはり不安になった。
それからというものの、乱歩と与謝野のことが気になり眠れない日々が続いたはある決意をしたのだ。
----バレンタインに乱歩さんにもう一度告白しよう。
乱歩さんの気持ちをちゃんと聞きたい。
もし与謝野さんのことが好きなら諦めよう、、、、。