第24章 それでも愛してる。中原中也
『中也さん!この前はありがとうございました!』
「気にすんな、どうせ太宰の野郎が手前に全部押し付けたんだろ?」
『本当に困った人です。』
は太宰の部隊に所属している。
俺がポートマフィアに加入してすぐに入ってきた後輩だ。
親に売られ、売春されかけたところを首領に拾われた。
首領曰く、彼女には殺しの才能があると、、、、。
首領の云う通りだった。
教えたことはすぐに覚えた。
特に銃の扱いが上手かった。
そんな彼女は光のない瞳をしていた。
俺は何故か放っておけなかった。
彼女とすれ違えば必ず声をかけ、時間が合えば飯にも誘った。
少しずつだが、は俺に心を開いてくれた。
たまに見せるの笑顔が可愛かった。
気付けばそんな彼女に思いを寄せていた。
いつか俺が幹部になったらに告白をする。
そう決めていた。
ところが、俺よりも先に幹部になった奴がいた。
その男は太宰治。
太宰はを自身の部隊へと引き抜いた。
俺に見せつけるかのように、四六時中を引き連れていた。
その頃からだ、の様子がおかしくなったのは、、、