第20章 良薬は口に逃がし 中原中也
『ゴホッ、ゴホッ』
数年ぶりに風邪を引いたようだ。
少し身体は怠いが、動けないほどではない。
これくらいなら、任務にも出れるはず、、、。
自分の身体に鞭を打ち、任務へと向かった。
樋口「?大丈夫??具合悪そうだけど、、、」
流石同期の樋口ちゃんだ、すぐに私の様子がおかしいと気付いた。
『ちょっと風邪ひいちゃったみたい。でも大丈夫!』
樋口「無理しないでね?」
芥川「なにをグダグダしている、さっさと片付けるぞ。」
『よしっ、、、。』
無事敵組織の解体に成功し、ほっと胸を撫で下ろす。
その瞬間、緊張の糸が切れたのか脚の力が抜けその場に座り込んでしまった。
アドレナリンが出ていたせいもあったのだろう、呼吸をするのも辛く、身体も熱くなり、頭がぼーっとし出した。
??「おいっ、!おいっ!」
『芥川、、、さん、、、?』
芥川「ッ!お前体調が悪いのか?」
声の主は上司の芥川さんだった。
私の顔を見るなり、体調の心配をしてくれた。
『少しだけ、、、でも大丈夫です!ほらっ、、、、』
芥川「!」
心配をさせないようと立ち上がった瞬間、私は意識を失った。