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【R18】カゴノトリは貴方の腕の中で鳴く【禪院直哉】

第3章 直哉のお土産



床も壁も…石造りなのは、
ここが元々貯蔵庫だったから。
その上に小上がりにして
1段床から上げて…
畳のスペースが作ってあって。

この部分に…も…数人
座敷牢の中の人物の見張りをしながら。
誰かが寝泊まりが出来る程の
そんな…スペースにも感じられる。

その小上がりの延長線に…
設置された…後付けの座敷牢。

元々…の貯蔵庫の建材とは、
明らかに別の…木製の…
重々しい…木の格子…で
区切られている先…のスペースは。

広さで言えば…、
丁度…3畳ほど…のスペースだ。

しっかりと…座敷牢にも…
重々しい閂がかけられて居て。
その閂を固定している
大きなホームベースの様な
形をした南京錠に…直哉が
自分の懐から出した鍵を差し込んで。

がちゃり…と…重々しい音がして
閂を固定していた鍵が開いた。

『中の畳も張り替えてあるし…
奥にトイレと…その横に
ちゃぁ~んと手洗いもあんで?』

こっち側からは…壁があって
見えなかったのだが…、
直哉の言葉の通り…
見えている畳3畳のスペースと
その奥側におトイレと洗面台がある。

天井は高さがかなりあるから
閉塞感もあまり感じない。
ちょっとお高いカプセルホテルよりも
よっぽど…広いし…快適かも知れない。

『ほな…、俺は…今から
お仕事して来るわな?』

そう言ってにこっと笑顔になって、
この中に入りなさいって
意味なんだろうけど。

これじゃあ…まるで…
ご主人様が仕事に行く間
ケージに入れられる猫ちゃんみたいだ。

まぁ…この人にとって私は
猫を飼ってるのと…
大して変わらないのかも知れない。
その証拠に…ええもん拾ったと
口癖の様に…何度も言ってたから。



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