【R18】カゴノトリは貴方の腕の中で鳴く【禪院直哉】
第1章 はじまり
『私』の運命は…、
この家に生まれた時から決まっていた。
高校を卒業した…その日から、
この…『禪院』の家に…仕える事…。
私…の家は…、禪院家の分家に当たるが
私には…生まれついて呪力は無かった。
そう、出来損ない…だった。
呪術師には…なれない…私を…
呪力で人の価値を測る人間の集まりの
禪院家が…受け入れる訳もなく…。
ただ…自分の…曾祖父が交わした
『約束』を果たす為…だけに…
この…家の前に…置いて行かれた。
立派な…お屋敷の前で…、
呼び鈴を…鳴らす事も出来ず…
私は…スーツケース1つ…を…
自分の隣に置いたままで…
…しばらく…その場で立ち尽くしていた。
それが…2017年の
3月……10日の
私が高校を卒業した日…の
18歳の時の事…だった。
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