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【R18】カゴノトリは貴方の腕の中で鳴く【禪院直哉】

第10章 カゴノトリの生活



正直…な話…あの立派なお屋敷は
あの時は入口から眺めただけなので、
私はあの御本家の中に
足を踏み入れた事はないが。

あのお家にしつらえてある、
茶室がどんな茶室なのかとか…。
きっと…使われて居るお道具も
凄い価値のあるお道具だろうし…。
きっと…茶碗は…国宝級とかの
そんな価値のある一級品に違いない…。

そんな…国宝級の…本来なら
博物館とかに展示されてそうな茶碗に
自分がお茶を点てられるなんて
そんな機会には…早々に
恵まれるなんて事は…無いだろうから。

「しかし…お茶を点てられる方は
他にも居られるのでは…ありませんか?」

本家筋の娘さんにも…
お茶を点てられる人は居るだろうに…。

『べっぴんさんが点てた茶が
不味い訳あらへんやろ?
お茶も美味ぁなるやん、その方が。
それに…パパから今回の会議は
俺がお膳立てせぇ言われとんねん
せやから、俺が…用意せんなんって訳。
なぁなぁ、ちゃん頼むわぁ~』

「いえ…ですから…、私は
自分の立場上、直哉様からの
御申し出をお断りする事は
あり得ませんのでお受けするより
他に何もない…のですが……」

『なら…会議が済んだら
ご褒美でカルム連れてったるわな。
夏は活イカの活け造り食べれるで?
イカは鮮度悪うなりやすいからなぁ、
活きてるイカはめっちゃ美味いで?』

前に…亀岡の温泉に行った時に
直哉様がカルムもええ所と
言って居た久美浜にある
敷地面積400㎡の
プライベート空間に久美浜を望む
プライベート庭園を備え付けた。
広さ96㎡の、
1棟貸しの完全予約制の離れだ。

夏には、生きたイカだけでなく
岩ガキやウニや鮑。
それから新鮮なトビウオのお刺身に、
高級魚のアコウ。それから
サヨリの天ぷらなどが頂けるそうで。

『そうやなぁ…2泊しよか?
カルムで2泊してもええし…
別のトコに泊ってもええなぁ』


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