第4章 4話
「…」
「「…」」
「なんで一緒に練習も
した事ない俺が気になるの??
今の面子であの青葉城西に
勝ったんだろ??西谷も無しで」
東峰の言う通り、
西谷とが再び顔を出す前
練習試合で烏野は青葉城西と戦って勝っていた
だからだろう、2人の行動が
東峰にとって不思議でならなかった
「あっアサヒさんが戻って来ないと
2・3年生が元気無いから!!ですっ」
「…」((ビクッ
「声でけーよ」
「フハッ面白いなお前ら
けど…悪いな」
日向の言葉と影山のツッコミで東峰は笑う
だが次に口にする言葉はマイナスのものだった
「俺は高いブロック目の前にして
それを打ち抜くイメージみたいなのが
全然見えなくなっちゃったんだよ…
必ずシャットアウトされるかそれにビビって
自滅する自分が過ぎるんだ…」
「…1年の…ち…チビにこんな事
言われたら生意気って思うかもですけど…」
「思わないよ、なに??」
「おれ、それわかります
おれ、背が低くて技術も無いからブロックに
捕まってばっかで、でも今は影山(コイツ)のトスが
あるからどんな高いブロックでも躱せます
ブロックが目の前から居なくなって───
ネットの”向こう側”がぱあっと見えるんです」
「(あ、その景色ちょっとわかる)」
「そんで1番高いトコでボールが
手に当たってボールの重さがこう…
こう手にズシッとくるあの感じ、大好きです!!」
「お前もっとまとめてからしゃべれよ」
「エッ」
「(それも知ってる…よく知ってる)」
日向の言葉を黙って聞く東峰
そして心の中で彼が言っている事全て
自分自身も分かる事だった
「おれ、アサヒさん羨ましいです
今のおれには1人でブロックをブチ抜く
タッパもパワーも無いけどアサヒさんにはそれがある
今までたくさんブロックされてきたのかも
しれないけど、それよりもっといっぱいの
スパイク決めてきたんですよね??
だから皆───アサヒさんを”エース”って呼ぶんだ」
「…!!」
((キーンコーンカーンコーン
「…時間だ、戻るぞ日向」
「〜〜っ」
「早く来いアホ、遅刻するっ」((ペシッ
「っ!!」
「…あの」
「??」