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【KP×オメガバース】

第2章 【妊娠、出産編】







「ちゅーか…そんな顔すんなよ、お前苦笑
俺もハルもミヅキも元気やって言われたやろ?」

「うんっ言われた…けどっ顔見るまでは
やっぱり、心配でっ」
涙目の海人が回復室に向かう俺の手を握る。


「ほんま…しゃーないパパやなぁ苦笑」

「れんっれぇん!俺をパパにしてくれてありがと!」

「ふはっ、どーいたしまして笑 俺は…ママ、とは
ちゃうか笑 一緒に親になってくれてありがとうな。」


回復室の入り口に差し掛かったから
一旦廉の手を離してまた、見送ると、
新生児室の看護師さんから声をかけられる。


「オペ看からの申し送りがあってるので、
その間は永瀬さんのお見舞いはできませんけど、
申し送り終わった後15分くらいはできますので。
その間にベビちゃん、見に行かれませんか?」

「えっ、えっ…あ、逢えるんですか…」

「逢えますよ!保育器に入ってるので抱っこは
できないんですけど…」
妙な緊張でわなわなしながら看護師さんについていくと
小さなベッドがガラス越しにいくつも並んでて…


「お名前、お決まりでしたらベッドネームに
書けますけど、お決まりですか?」

「あっえっと…はる、と、みづき、です」

「素敵なお名前ですね!」と言いながら
ベッドネームに『髙橋ハル』『髙橋ミヅキ』と書かれる。
今まで、廉のお腹の中に向けてしか呼んでなかったのに
急に実感が増す。


「わぁ…ちっこぉ…よろしくねぇ」
と小声で呟いて保育器の手入部から手を入れると
オレの人差し指を小さな5本の指できゅっと
握り返してくれて、
言葉では言い表せないくらい感動した。


ICUに戻ると、面会を許可されたので
廉の手を握りながらベッドサイドに腰掛ける。


「廉…はるくんとみーちゃんに逢ってきたよ
可愛すぎて倒れるかと思った…
本当にありがとう、お疲れ様!」

「…見てきてくれた?ちっこいよなぁ。
ぶっちゃけ顔がどっちに似とるとかは
まだ全然、わからんかったけど」

「あ…うん、顔立ちはわかんなかったけど…」
海人が言いにくそうにまごつくから嫌な予感がして。


「海人、お前何考えとる?言うなよ?
絶対に言うなよ?産前産後の恨みは一生モンって
言うからな?」

「あ…うん、言わない!!言わないし、
そんなわけないのもわかってるけど…」

「あかんで?これ、振りやないからな?笑」



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