第2章 【妊娠、出産編】
「早いわけないじゃん!」
「そ、そう?出てくんの、半年後…とかやけど、、」
「え、もしかしてだけど…生まれてきてくれてから
つけるつもり、、だった?」
「おん、子どもの顔見て、
ぽい名前付けたりするんやないん?」
まぁ…廉らしいっちゃ廉らしいけど苦笑
「いや、まぁ…そういう人たちもいるとは思うけど
オレはさ、一刻も早く名前呼んであげたいし…」
「たしかに!海人せっかく毎日声かけて
くれてんのに、ベビちゃん呼びやしな笑」
「あ…でもさ、女の子は確定でいいとして…
生まれてみないと男の子かφかはわかんない、、
んだよね?それ…名付け超むずくない??
φの子は思春期までは男の子か女の子か
よくわかんないのに名前付けられちゃう
ってこと、だよね?」
「そゆことそゆこと、そういうことになってくる」
「えっ…ムッッズ!!廉のパパママは
どうやって付けたんだろう?
男性にも女性にもいそうな名前…?
でも廉って…
女性にいそうな名前ではないよね、」
「まぁ…ぶっちゃけ、第二性確定後、
子どもの希望があれば簡単に改名できるし、
そんな難しく考えんでもいいんちゃう?
うちの親なんかは男の子に分化したらええな、
くらいの気持ちで付けたらしいで笑」
「なるほどね笑」
海人がぶつぶつ言いながら
体をいつもよりソワソワさせとるから
考えたいんやなってすぐわかる。
普段からどこかしら動かしとらんと落ち着かんらしい
けど、考え事をしとるときはより、ひどい笑
「…かいと、名前つけてくれるん?」
「え…ちょっと、考えてきていい?!」
そう言い残して趣味部屋に閉じこもる海人に
長くなるんかなー苦笑 と覚悟して洗濯機を回す。
掃除でもしよかーと、リビングの掃除をし始めた頃に
海人が慌ただしく趣味部屋から出てきて。
「…どしたん笑 トイレ?笑」
「名前、廉に相談があって!」
「はやっっ!!もうアイディア降りてきたん?」
「うん!!まず、女の子は…
美しい月でミヅキちゃんとかどうかなって!」
海人が筆ペンで書いた名前を意気揚々と掲げる。
「髙橋美月…?えぇやんえぇやん!!」
さすが、俺の海人さんはセンスええなぁ…
なんて、惚れ直す。
「で、『陽』の字を使いたいなってのはあるんだけど、
迷ってて…」