第7章 ハニーにハニーをお届け作戦
「大人しく帰るんだっ!」
「うわっ!」
会場をつまみ出されてガードマンに突き飛ばされる
「次見掛けた時は容赦なく警察に突き出せと仰せつかっているんだからな。さっさと帰るが良い」
「……」
俺は強打したお尻を擦りながら立ち上がって、でっかいガードマンの後ろ姿を見送った
「…そんなコト言われたって、はいそうですかって帰れるかよ」
必ず取り返すって約束したんだ
(…ニノを取り戻すまで、俺は絶対に諦めないぞ)
でも、取り返す前に捕まってしまっては話しにならない
どうしたものかと暫く会場の前をうろついていたら、後ろから声を掛けられた
「あ、相葉ちゃん!」
「…え?」
振り向くと…
「えぇっ?!な、何で此処に??!」
「実はね…」
「おぉ〜い、しのぶちゃん、何をしてるんじゃ?」
(しのぶちゃん?)
「お友達が居たからお話してたの、たぁちゃん」
(たぁちゃん??)
たぁちゃんと呼ばれた金持ちそうなお爺さんは、しのぶちゃんの手を取ってスリスリした
「もぉ〜、迷子になったら大変だから離れちゃ駄目じゃって言ったのに、イケナイ子でちゅね」
(イケナイ子でちゅね???)