第7章 ハニーにハニーをお届け作戦
『う〜ん、大野くんの事だから大丈夫だろうとは思うけど…心配だね』
電話の向こうで智くんがどうかしたのかと言う櫻井さんの雄叫びが聞こえる
『とにかく、今は会場に向かわないと…大丈夫、俺が必ずニノもおーのくんも助けてあげるから』
「…うん、解った」
俺は、だから智くんがどうしたのと言う櫻井さんの絶叫を聞きながら電話を切った
(…お願いだからむちゃしないで下さいよ大野くん)
俺は仕方なく大野くんの捜索を諦めて会場に向かった
「ねぇ、会場を見に行っても良いかな?」
会場に着いてすぐに景山に言う
「ええ、構いませんが…お時間までにはお戻り下さい」
「解ってるよガキじゃあるまいし」
(パーティーのスタッフは先に入ってる筈だもんな)
俺は会場へ急いだ
会場で準備をする人を掻き分けて雅紀の姿を探す
(…居ない…?!)
「あの若造なら、お帰り頂いたよ」
「…え?」
振り向くと親父が、不気味な薄笑いを浮かべて立っていた