第7章 ハニーにハニーをお届け作戦
ドアに手を掛けて頭を下げようとした景山がまた驚いた様に顔を上げる
「もっと言うとさ…雅紀以外の男とするのもNGなんだよね」
「……」
「そんな俺にさ…結婚なんか出来る訳無いじゃん?」
「……」
「なぁ、景山」
「……はい」
俺は困惑した表情で立ちつくす景山にゆっくり歩み寄って、首に腕を回した
ふと、背丈が雅紀と同じくらいだな、なんて思う
「俺を逃がしてくんない?…一回、抱かせてやるから」
「…相葉様以外はNGだったのでは?」
「うん、そうだよ…それでもヤラセテやるって言ってるの…逃がしてよ」
「…ぼっちゃま」
景山が、悲しそうに笑う
「…そんなに、お好きなんですか相葉様の事が…操を掛けても帰りたいと…思うほどに…」
「バカかお前は」
「…は?」
俺に抱きつかれたまま、景山が顔を引いた
「好きなんじゃねぇ
愛してるんだよ」
こんな事
本人を目の前にしたら絶対すんなり言えないのになって
ポカンとした顔で俺を見てる景山を見ながら思った
散々嫌な思いをしたんだから
このくらいの意地悪しても許されるよな
…な?
雅紀…