• テキストサイズ

お散歩日和―にのあい―

第6章 行動あるのみ?





俺は大野くんの真剣な眼差しに見据えられて、何も言い返せなかった



(考えてるだけで…何もしてナイ…か)



確かに大野くんの行動力は見かけに反して半端なかった

その人にそんなコト言われて、何も言い返せる訳も無かったけど…

…でも…



(大野くんは知らないから…うちは、普通の家じゃないんだ…)



「ねぇ、ニノ…僕さ、思うんだけどね」

「……なんですか」

「結局、みんな同じ人間じゃ無い?」

「……は?」



ポカンとする俺に、何時もの笑顔を見せて大野くんが言った



「お父さんだって、ちゃんと話せば解ってくれると思う…

大変だとは思うけど、絶対に方法はある筈だから」

「大野くん…」

「一緒に考よ?」

「…大野、くん…///」

「ふふ、ニノったら、本当は僕より泣き虫なんじゃない?」

「バカ言わないで下さい…今だけですから///」



大野くんに背中を向けてゴシゴシ涙を拭いていたら、ドアをノックする音がした


コンコン
「おはよう御座いますぼっちゃま。もう、お目覚めでしょうか?」

「げ、景山…」

「お目覚めで御座いますね?失礼致します」



(ま、マジで?!)



俺は慌てて大野くんをベッドの下に押し込んで、自分は布団の中に潜り込んだ



/ 85ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp