第6章 行動あるのみ?
俺は大野くんの真剣な眼差しに見据えられて、何も言い返せなかった
(考えてるだけで…何もしてナイ…か)
確かに大野くんの行動力は見かけに反して半端なかった
その人にそんなコト言われて、何も言い返せる訳も無かったけど…
…でも…
(大野くんは知らないから…うちは、普通の家じゃないんだ…)
「ねぇ、ニノ…僕さ、思うんだけどね」
「……なんですか」
「結局、みんな同じ人間じゃ無い?」
「……は?」
ポカンとする俺に、何時もの笑顔を見せて大野くんが言った
「お父さんだって、ちゃんと話せば解ってくれると思う…
大変だとは思うけど、絶対に方法はある筈だから」
「大野くん…」
「一緒に考よ?」
「…大野、くん…///」
「ふふ、ニノったら、本当は僕より泣き虫なんじゃない?」
「バカ言わないで下さい…今だけですから///」
大野くんに背中を向けてゴシゴシ涙を拭いていたら、ドアをノックする音がした
コンコン
「おはよう御座いますぼっちゃま。もう、お目覚めでしょうか?」
「げ、景山…」
「お目覚めで御座いますね?失礼致します」
(ま、マジで?!)
俺は慌てて大野くんをベッドの下に押し込んで、自分は布団の中に潜り込んだ