【ヒロアカ】転生した先は猫人間でした【爆豪】【轟】
第10章 夏の林間合宿!
「紬くん!?行くぞ!大丈夫か!?」
『うー・・・、うん、走れる・・・。大丈夫!』
走る緑谷を見送ると、飯田は頭痛で動けなくなっている紬に声をかけ、逃走を促した。
「行くぞ!!!」
施設に向かい走り続る飯田、尾白、峰田、口田を追いかけるように走り出した紬。
「おー、いたいた」
『!?!?』
「おっ!この子かぁ。ほんとにいるの?」
「知らねーよ。上からの指示なんだからとりあえず獲っとけ」
「はいよっ」
『っ!なんで・・・』
少し遅れて走っている紬の前に現れたのはここには出てくるはずのない荼毘とMr.コンプレスだった。
フラッシュバックのように思い出したはずのヴィラン襲撃事件の内容には靄がかかって一部が抜け落ちているようになっているが、こんな展開は全く予想していなかった。
「やっぱこいつ俺たちのこと知ってそうだな」
「見た目の特徴も一致してるね。じゃあ、一緒に来てもらおうか」
『やっ・・・』
抵抗虚しく紬はコンプレスの個性により圧縮されてしまった。
「おい飯田!紬がいねぇぞ!」
「なに!?さっきまで後ろを走っていたはずだが!」
「とにかく先生のところまで行こう!」
紬がいないことに気づいた峰田が飯田にそのことを告げると、施設にいるであろう相澤の元へ急ぐことにした。
施設へ辿り着くと、その前で荼毘と戦っている相澤の姿が見えた。
「先生!」
「流石に雄英の教師を務めるだけはあるよ。なぁヒーロー・・・。生徒が大事か?守り切れるといいな・・・。また会おうぜ」
「!?」
捉えたはずの荼毘が姿を消し一瞬驚くが、生徒たちに向き直る。
「先生!今のは!?」
「・・・中入っとけ。すぐ戻る」
「あ、先生!紬が!」
「!何だ」
「俺たちと一緒にこっちに向かってたはずなのにいなくなったんだ!」
「ッチ・・・。狙いは猫宮か・・・?わかった。お前らはそのまま施設で待機だ!わかったな」
「「「はい!」」」