第7章 体育祭！！！

『たっだいまー！』
「お疲れ紬！すごかったな！」
「くやしいいいい！！！」

試合を終え客席に戻ると、一回戦で敗退した上鳴が待っていた。
蹴られたところも特に怪我にはならなかったのか、芦戸も同じタイミングで戻って来ていた。

『ごめんね？痛くなかった？』
「ちょっと痛かったけど、これくらい平気だよ〜」
『よかった・・・』

ほっと安心しつつ席につく。
目の前では鉄哲と切島の試合が引き分けで終わっており、次の試合が始まろうとしていた。

『・・・勝己とお茶子ちゃんかぁ(二人ともかっこいいんだよなぁ)』
「紬はやっぱバクゴー側？」
『いやぁ、流石にこればっかりはどっちも応援するし』
「・・・」
「うちは麗日だね、やっぱり」
「そうね、お茶子ちゃん、がんばって！」

横並びに上鳴、八百万、蛙吹、耳郎、紬の順で座っており、各々の心境を話し始める。
八百万は常闇との試合で負けたからか、元気がない。

『八百万さん、大丈夫？』
「はっ・・・。え、ええ。ご心配ありがうございます」
『(って言っても元気付けるのは無理か)』

これ以上声をかけるのをやめ、始まろうとする試合に目をやる。

「あ、紬さん！お疲れ様！」
『おー出久！お茶子ちゃん、大丈夫そうだった？』
「うん、気合い十分だったよ！・・・さっきの試合、すごい動きだったね！」
『そ、そうかな？見た目がちょっと派手なだけで大した能力ないからさ、小細工も使っていかないとなって思って』
「いやいや、立派な作戦だよ。見た目との相性もバッチリだったし、何よりその方法なら弱いヴィラン相手には無傷で捕獲できる・・・ブツブツ」
『・・・。試合、始まるよ』
「はっ」


麗日へ激励を送りに行って帰って来たであろう緑谷。
彼特有のオタク喋りを聞いていて少し恥ずかしくなった紬は話を止め、目の前の試合に集中するよう促した。