第12章 球技大会
☆国見side
辛そうな顔の凛が走って靴箱の方に向かう姿を見た。
さっき及川さんに呼び止められてるの見たし、告白でもされたのだろう。
及川さんはそういう人だから。
好きな物には真っ直ぐな人だから俺みたいに計算なんてしない。
少し不器用な俺らの主将だ。
恋敵って分かってても、嫌いにはなれないし、むしろ尊敬してる。
悔しいけどかっこいいとすら思う。
☆凛side
及川さんに告白されて、ほんとにびっくりしたんだ。
でも、勇気出してくれたんだよね、、、。
多分今日は及川さんの事で頭がいっぱいになると思う。
今日だけだから、許して欲しい
好きとかじゃなくて純粋に伝えてくれて嬉しい、ありがとうって思わせて欲しい
堅治くんに対する罪悪感を今日だけって言い訳で揉み消した。
走って帰ったせいで捻挫した足が痛む。
バレーで疲れた身体はお風呂から上がると言うことを聞いてくれない
ベッドにダイブした私は堅治くんと及川さんのことを考えながら、眠りに落ちていった
1位を取ったり、及川さんに告白されたり、すごい1日だった。
長いようで短い球技大会は、こうして幕を閉じた