第11章 クリスマス
☆凛side
もうすぐ冬休み。何度かの席替えを経てやっと友達が一人出来た。名前は松井芽衣。気さくで面白くて優しい彼女にすっかり心を許した。ボブでスラッとモデルのような体型に綺麗めな整った顔、ずっと綺麗な子だなって思ってたけど、接点なんてないと思ってたのに、席が近くなったことでよく話すようになって、やっと国見くん以外にも友達が出来た。何度も席替えをしたけど、嬉しいことに芽衣も国見くんも偶然近くの席になるようになった。冬休み前ということもあり、クラスのみんなはテンションが高い。
芽「凛はさー、クリスマスの予定とかあるの?」
「んー、今のところは無いけど一緒に過ごしたい人はいるかな!」
芽「え!凛って彼氏いるの?」
「うん!!いるよー!」
言いながら少し照れた。
芽「そっか。仲良いなとは思ってたけど、やっぱりそーいう関係だったんだね!国見くんと」
「え?違うよー!!彼氏は他校の人だし、それに国見くんは友達だから。」
芽「えっ違うの?てっきり仲良いし、国見くんかと、、。そっか、国見くん不憫だわ」
ぼそっと芽衣が言うから、聞き返した。
「え?何?もっかい言ってー!」
芽「凛は鈍感すぎるんだよ!だいたい、国見くんかっこいいし、凛が知らないだけでめっちゃモテてるし!鈍感も程々にしないと彼氏に捨てられちゃうよー!」
急に声を張り上げるからびっくりするじゃん
「急にどしたの?そんなに人褒めるなんて珍しいね!国見くんの事好きなの?彼氏優しい人だから多分大丈夫」
芽「私は負け戦はしないタイプだよ?ねー、彼氏の写真とかないの?」
「負け戦って分かんないじゃん!今はないかな。でも撮ったら見せてあげるね!」
芽「そーいうところが鈍感なんだよ笑 写真楽しみにしてるから!」
そういうと斜め前の席に戻って行く芽衣。私は教科書を取りにロッカーに向かった。
国「松井、余計な事しなくていいから。余計傷口えぐられたし、。それに凛傷つけるような奴なら、奪うだけだし」
芽「は、かっこよ。てか、ごめんもうしない。」
戻ろうとすると国見くんが芽衣と親しそうに話してたから意外だなって思いながらも、微笑ましく2人の光景を見ていた。