第9章 報告
☆凛side
火曜日の朝、また早起きした。今度は寝れたけど、あまりちゃんとは寝れなかった。
(夢じゃないよね?本当は全部妄想だったとかいう落ちじゃない、?)
不安になった私はスマホを取りだし、LINEを開いた。
一番上にあるのは、二口さんの名前。
【はよ。眠いけど、朝練行ってくる。】
LINEを交換した日から、頻繁に連絡を取ることなんてなかった。取っても部活の事務連絡ぐらいだ。だから、この何気ないやり取りが私に昨夜の出来事が夢じゃないって教えてくれたのだ。安心したし二度寝しようかとも思ったが、昨日の事を思い出すとドキドキして寝られなかった。
【おはようございます!頑張って下さい!!】
LINEに返信した私は、早起きしたし入念に準備しようと、起きてすぐ洗面所に向かう。顔を洗い、歯を磨き、いつも通りのメイクをする。髪型は迷ったけど、初めて二口さんに合った時と同じポニーテールにした。毛先を少し巻き、無造作な感じに仕上げてみた。
気合いを入れてはみたけど、別に二口さんに会う予定なんてない。
入念に準備をしていたせいで、家を出る時間はいつもと対して変わらなかった。学校に着き、隣の席を見ると国見くんが既に来ていた。
「おはよう。」
国(今日いつもと雰囲気違う。前より可愛くなった気がする。)
国「おはよ。昨日は寝れた、?」
「一昨日よりは寝れたかな。でも、授業中寝ちゃうと思う笑」
国「ちゃんと寝てても、授業中起きてたことないじゃん」
「バレた?笑」
国「先生に怒られても知らないから」
そんな会話をしながら席に着く。案の定午前中の授業はほとんど寝てしまった。お昼になり、スマホを取りだし、LINEを開く。
(そーいえば、要くんに付き合った報告してない。いつもお世話になってるし、ちゃんと報告しなきゃね)
【要くん、お疲れ!就活で忙しかったら全然大丈夫なんだけど、放課後会えたりしない?】
直接会って伝えたいと思った私はそんな連絡をした。
いつも通りすぐに連絡を返してくれる要くん。
茂【俺もう就活終わった、!暇だし全然いいよ。俺ん家来る?母さんも久しぶりに凛に会いたいってさ。】
【ほんと?じゃあ要くん家お邪魔するね!家に着いたら連絡するね、ありがとう。】
茂【りょーかい!】
久しぶりに要くん家にお邪魔する事になった。