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ツンデレな彼を落としたい

第7章 相談


凛「相談乗ってくれてありがとう。やっぱり国見くんは優しいね!」

(ほんと凛ってバカ。鈍感すぎて何も伝わってないし、俺が誰にでも優しいと思ったら大間違いだよ。)

「ねー凛。俺が誰にでも優しくしてると思う、?」

凛「、、え、?」

「そんなチャラそうなヤツやめて、俺にしとけばってこと。」

言っても勝ち目なんてないって思うのに止まらない口。

(おい、やめとけ。言ったところで自分が傷つくだけだ。)

凛「げ、元気づけようとしてくれてるの、?」

流石に勘づいた彼女がそれでも気付かないフリをしようとする。

「それは凛が決めなよ。慰めなのか本気なのか、どっちだったら嬉しい? 」

(俺はとことん意地悪で卑怯だな。凛が困るってわかっててわざと意地悪な質問するとか。)

凛「わ、分かんない。」

「ふーん。はぐらかすんだ。」

凛「ちがっ。」
「違わない。」

「俺に教えて、凛。」

意地悪な質問に焦って目が泳ぐ彼女を限界まで追い詰めてみたいとか、俺はおかしいのだろうか。
少しの沈黙の後、意を決したように目を見て話し出そうとする凛。

凛「あ、あのね国見くん。私、、」

「ごめん、いいから。優しいとか言うから意地悪したくなっただけ。」

(そんなんうそ。凛が答えを出したら、俺のこの気持ちの行き場が、、気づいたこの気持ちが無かったことになりそうで怖かっただけ。)

「次二限始まるし、戻ろっか。」

このままここに居たら、俺のメンタルが死にそうで逃げた。

凛「そうだね、、。相談乗ってくれてありがとう。国見くんが悩む事があったら、今度は私が相談乗るね!」

「凛じゃ頼りないなー」

気持ちを諭されないようわざと友達のように接する。

凛「なっ!私、ここぞって時は頼りになるもん」

「どーだか。」

凛「ほんとだよ!多分」

「多分かよ。」

二人でそんな会話をしながら廊下を歩く。
その廊下は何時もより果てしなく長く感じた。
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