• テキストサイズ

【僕のヒーローアカデミア】雨上がりの詩は星の色

第2章 それは「運命」で「偶然」で「必然」の出来事。






1人は、口も悪ければ態度も悪いが、成績は全校でトップで、"個性"も派手という、天才不良少年。
もう1人は、礼儀正しく温和、成績も上位に入るくらいの優等生であるが、"無個性"の少年。
性格も見た目も何もかもが対照的な2人は、この学校では有名だった。
特に後者は。

「"無個性"なのに雄英希望なの?」
「ムリに決まってんじゃん」
「記念受験じゃね?」
「いやいや、普通科の可能性も―――」
「それはないだろ。だって、あの"緑谷"だよ?」

くすくすと笑う声が教室を包み込んだ。
人を笑う暇があるなら、自分の事を考えたらいいのに。
なんて、そんなこと言う資格、私には無いんだけどさ。
でも、みんなの気持ちは分からなくもない。
ヒーロー科にしろ普通科にしろ、"無個性"の彼が雄英に合格できる可能性はとても低い。
無謀な挑戦だと笑われるのは仕方がないことだし、それはきっと彼自身も分かっているはずだ。

そっか、緑谷くんヒーローになりたいんだ。
あの頃からずっと変わっていないんだね。
昔から憧れてたもんね、ヒーローに。

「でも爆豪もヒーローって感じしなくね?」
「どっちかって言うとヴィランって感じだよな」
「個性は派手でかっこいいけどね」
「黙ってたらイケメンなだけどなぁ」

今度は爆豪くんの話になった。
爆豪くんの性格は確かにヴィランっぽいよね。
でも、彼もずっと昔からヒーローになるって言っていた、絶対になってやるっていつも言っていた。
彼等は昔も今も何一つ変わっていない。

私は進路希望の紙でヒコーキを作り窓の外へと飛ばせば、それは風に乗りどこまでもまっすぐに飛んでいくと思った、が、数メートル飛んですぐに墜落してしまった。


/ 117ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp