第1章 始まり
2025年、映画館で鬼滅の刃最終決戦の上映が始まっていた。
「いやー、ちょー面白かった。漫画が結構カットされてたのはショックだったけどね。」
そう話しかけてくるのは気づいた頃から一緒にいる親友の桜だ。
私達2人は学校の帰りに映画を見にきていた。
「いや私の推し最高だったわ。」
私はアニメは元々あまり見ない方だったがアニメブームにより徐々にハマり出して今では映画を見にいくほどハマっていた。
「あれ?あんたの推しって誰だったっけ。」
「不死川実弥だってば!」
「ごめんごめん、ハハっそんなむきにならないでよ」
そう言ってヘラヘラと笑う桜に呆れた。
私の推しは少し性格に難ありだ。でも弟思いで、とても優しい人だから人間として好きになったキャラだった。
しばらくたわいもない会話をしながら映画館をでて交差点で信号を待っていた時だった。向こうのほうから何かがぶつかる音がした、気づいた時には鉄の塊が私に向かってとんできていた。
「あぶない!」
桜が叫ぶが私は咄嗟に動くことができなくてただその時は全てが遅く見えて頭には桜の声が響いていた。
グシャッ
そこで私の現世での人生は終わりを告げた。