第2章 出会いと別れ
あれから一週間近くたった。大丈夫。絶対大丈夫!あれだけ言ったから絶対錆兎は生きて帰る!すると玄関の開く音が聞こえた。
「錆兎!義勇!」
玄関に駆けつけると義勇が立っていた。
「義勇!鱗滝さん!帰ってきた!」
すると義勇は私の手をとって何か言い出した
「波聞いて」
何だか嫌な予感がした。
「や、やだ、き聞きたくない、、、」
「お願い聞いてっ!錆兎は、、、死んだ。」
あぁ何でなんでだ。なんでっなんで!
「なんで!なんで!錆兎の実力なら負けないはずでしょ!なんで!」
そんなこと自分が一番わかっていた。私があれだけ言ってもきっと錆兎は他の人を助けるだろう。
「ごめんっごめんっ」
義勇は謝り続けた。
「義勇、、、調子はどう?」
あの後義勇は最終選別の後の怪我と精神的なショックで熱をだして倒れてしまった。
「ここにリンゴ置いてくからね食べたかったら呼んでね。」
すると義勇が私を呼び止めた。
「波、まって」
「なに、」
「錆兎が言い残してたことがある。」
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最終選別前
「義勇もしこの戦いで俺が死んだら波に伝えて欲しいことがある」
いつにもなく錆兎が弱気だ。
「柄にもないこと言うなよ錆兎。遺言なんか僕はいらないぞ。」
俺がそう答えると錆兎は続けた
「もしもだよもしも万が一に備えてさ。もし俺が帰れなかったら俺のことは忘れてくれって」
「な、何だよそれアイツがお前のことどれだけ好きかわかってんのか⁉︎」
「あぁわかってる俺がそうさせたんだ。でも俺が死んだらその思いはどうなる。一生あいつに鎖を繋ぐわけにはいかない。あいつには幸せに生きて欲しい。だから俺を忘れて、忘れてっ忘れないで、、、ずっと波と一緒にいたいっやっぱりすまん義勇こっちを伝えてくれ。」
「「愛してる」」
気づいたら私は大量の涙を流していた
「きっと錆兎はわかってたんだこの戦いで自分が死ぬことを」
ふざけるなっ何で他の人を助けてっ自分1人だけ死んでっなんでっ
「なんでだよぉっさびとぉ」
「うわぁぁぁあああ」
そのまま私は義勇とわんわん泣いてそのまま眠ってしまった。