Another sky 〜それぞれの空の下〜【気象系】
第10章 それぞれの空の下
ーーー数年後ーーー
智「ありがとうございましたっ」
依頼を終えて事務所に戻っていると
〈パッ…パーーー〉
智「…ん?」
後ろから突然車のクラクションを鳴らされ振り向くと
「智兄さんっ」
智「おー、潤」
後部座席から潤が顔を出していた
車に近づくと、潤の隣に和也が座っていた
和「智兄さん、お疲れ様です。依頼帰りですか?」
智「ああ。お前らは?」
潤「新しく出来るホテルの視察だよ。松岡さん立ち合いでね」
ああ…昌宏がそっちのオーナーも任されたって言ってたやつか…
和「今から本社に戻るんですが、送っていきましょうか?」
智「いや、良いよ。近いし…それに、途中で他の依頼に行ってる社員の様子も見に行きたいから」
潤「じゃあ、行くね」
和「気を付けて」
智「サンキュー」
和也も大分社長っぽくなってきたな…
そんな事を考えながらポテポテと歩いていたら
智「…ん?」
見知った背中が這いつくばっているのが見えた