Another sky 〜それぞれの空の下〜【気象系】
第2章 語られた過去
翔「床下で隠れてる時に、突然ボールが転がってきて、それから暫くして覚束ない足取りで潤が来たんだ…」
和「潤くんが翔兄さんを見つけたんですか?」
翔「偶々だけどな。買ったばかりのボールを握りしめてたらしいけど、それを落としてしまって拾いに来た所に、俺がいたみたい」
和「それで何故潤くんに助けられたと…」
翔「…笑ったんだ…」
和「…は?」
翔「潤がさ…俺を見て笑ったんだ…満面の笑顔でさ…それを見て俺泣き出したんだ…その声を聞いて松本の両親が駆けつけてきて、助けてくれたんだ…」
あの時の潤の笑顔…はっきり覚えてる…
ホントに天使みたいで…
あの笑顔を見て俺、助かったんだ…って思ったんだ…
和「それからは松本家に…?」
翔「うん…養子として引き取ってくれた…本当に松本の両親には感謝してる…」
それから俺は、すでに松本の籍から除籍した事…そして本当の両親を探したいとは思ってない事を話した