Another sky 〜それぞれの空の下〜【気象系】
第6章 再会(4)
翔「…何で修が…」
修「その前にお礼くらい言っても良いんじゃない?折角出してあげたのにさー…」
翔「…お前が俺の為にすると思ってないからな…何か魂胆があるんだろ?」
修「ひどいなー兄さん。俺が母さんの意向に背いてまでやったのに…まぁ、そのまま兄さんが部屋から出られないと、俺も困るしね」
そう言って修は俺の車イスの手摺に手をおいて、俺の顔に近づいて…
修「やっぱ邪魔なんだよねー…あんたがいなきゃ、俺が櫻井コンツェルンを継げるのにさ…」
…本音が出たな…
翔「俺がここに居ようと居まいと、櫻井コンツェルンを継ぐつもりはない…」
修「兄さんがそう思ってても、父さん母さんはそう思ってないみたいだけどね。だから、とっととここから出ていって…」
「思ってもない事言わないでよ」
修「…っ…」
翔「…舞…」
突然、修の後ろから舞が声をかけてきた
舞「まったく…ホンっと素直じゃないんだから…あんた…」
翔「え…?」
修「・・・」
…一体…どういう意味だ…?