第14章 夜中
カゴから出されたままのオラは、そこで眠ってるスニッファー親子を片目に起きた。
頭の中では、サツキと博士とやらが話していたことがグルグルと離れなかった。言っていることは半分くらい分かんなかったんだけどさ。
……オラたちはここから出た方がいいのだろうか。
そう考えると、じゃあオラはいつまでもここにいて、前の飼い主のところに戻らなくていいのか? という疑問が浮かんでくる。前の飼い主さんは結構高齢だったけど、あそこには三歳のパンダがいる。さんだー、元気にしてっかなぁ。
その時、オラの隣で寝ているスニッファーの足元から子どもスニッファーが出てきてどこかに行こうと歩き出した。
「おーい、暗いから今はどっかに行くの止めとけよ〜」
とオラが追いかけると、子どもスニッファーはすぐに止まった。どうやら何か見ているみたいだ。
「そっちに何かあるのか……?」
とオラも子どもスニッファーが見ている方向を見た瞬間!
ガコン! と結構大きな音がして、子どもスニッファーはびっくりしてオラの後ろに隠れた。オラは大丈夫だとなだめて音のした方に近付くと、排気口の蓋が倒れてきたからオラはすぐに走って逃げた。
そして聞こえてきたのは。