依々恋々 -Another story(under)-
第24章 グッド・モーニング・xoxo
✜
コーヒーメーカーをセットして、冷蔵庫から朝食になりそうなものを出す。
「あ、昨日、一切れ残ったんだった」
塩鮭の存在を思い出し、焼いてほぐしてお茶漬けにしよう、と焼き海苔を出す。
と、そこにおかきの袋を見つけた。
買った覚えはないので、シャンクスが買ったか、貰い物か。
洗面所のシャンクスに使って良いか聞きに行くと、下着1枚で歯を磨いていた。
「開けてもいい?」
うん、と歯ブラシを咥えたまま頷く。
鮭をグリルに入れ、おかきをいくつか別の袋に移し、ふきんの上でめん棒を使って砕く。
沸かしたお湯で緑茶を入れ、昨日の残りのご飯を大きめの器によそい、焼けた鮭のほぐし身と砕いたおかきを乗せ、海苔を乗せた。
「朝から煎餅なんか、どうすんだ?」
ちゃんと服を着て洗面所から戻ってきたシャンクスに、こうするのー、と器をダイニングテーブルに置いた。
そして置かれた急須に、お茶漬け?とシャンクスは椅子に掛けた。
「正解でーす。10ポイント差し上げます」
「ははっ!貯めたら特典でもあんのか?」
「ありません」
「無ぇのかよっ!」
くだらない話をしながら、器に少し濃く出した緑茶をかける。
いただきまーす、と器からかき込むシャンクス。
「あー、うめぇ」
「昨日、結構飲んでたんでしょ?
二日酔い、してない?」
「🌸のスープ飲んだからな。
もう少し茶、くれ」
「はいはい」
急須のお茶を器に注ぐ。
「予定、なんかあるのか?」
「夕方、🎀と会うの。
今日、ローが当直でいないから」
「そうか。送って行っていいか?」
「お仕事、余裕あるならお願いしてもいい?」
「余裕があるのかは知らんが、予定はない」
そんな話をしながら、ゆっくりと朝食をとる。
「ベックさんから連絡は無いね」
携帯を確認した🌸に苦笑いするシャンクス。
「俺よりベックを信用するのかぁ?」
「シャン、前にお接待、すっぽかそうとしたでしょう」
そうだった、と目線を逸らすシャンクス。
「あれから絶対トンズラ禁止の予定がある時は、ベックさん、私に連絡してくるんだから」
いつの間に連絡先を、と聞こうとしたシャンクスは、黙ってお茶漬けをかきこんだ。
end