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依々恋々 -Another story(under)-

第23章 Trick and Treat??



「Trick or Treat!!」
「は?」

会議から執務室に戻ったシャンクスは、きょとんと目を瞬かせた。

「ハロウィンっすよ!頭」
「お菓子もらってくれなきゃ、いたずらします!」
「ん?逆じゃないか?」
まあまあ!とトンガリ帽子や悪魔の角がついたカチューシャを付けた仲間に押し付けられたのは、某ショコラトリーのセレクション。

「よいハロウィンを!」

嵐のように去っていった仲間に、楽しそうだなぁ、と菓子箱を手に執務室に戻る。


「やっぱりあんたも貰ったか」
そういったベックマンの手にも、同じ菓子箱があった。

「ああ、明日はハロウィンだったな」
すっかり忘れていた、と執務席に掛ける。


「「失礼しまーす!」」
顔を出したのは、飲食部所属の仲間。

「Happy Halloween!!」
「お前達もか」

どうぞ、と差し出された籠には、猫やお化けをモチーフにしたアイシングクッキーがラッピングされて詰められている。


「ルゥさんの新作レシピのクッキーです!」
「ハズレがあるとかないとかっ」
「おいっ、怖いなっ!?」
ケラケラ笑う仲間に、ウンウンと唸りながら、真っ黒な魔女帽子を被って妖しく笑う真っ白なシーツおばけのクッキーを手にする。

「下痢止め支度の上、ご賞味あれ!」
「だから怖ぇって!」
なにを入れたっ!?と聞くが、ケラケラと笑いながら行ってしまった。

「ルゥ、やべぇもん作ったのか...?」
コウモリの形のクッキーを訝しげに見るベックマン。

かわいらしいお化けのクッキー。

🌸にあげようか、と考えていたが、やめておこう、と上着のポケットにしまいこんだ。

 ✜

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