第4章 “頂の景色”
しっかりとマップを予習したおかげで、道に迷うことなく学校へたどり着くことができた。まだ時間が早いからか、人はそんなにいなかった。
校門をくぐって少ししたところに1年、2年、3年と張り紙の貼られた3つの掲示板が並んでいる。
「あー、クラス離れちゃった」
「修学旅行一緒がよかったのに〜!」
2年生のその声を聞いてピン、とくる。
掲示板の正体は、クラス割りだ。
近寄って自分の名前を探す。
『…あっ、』
自分の名前を見つけるより先に飛雄の名前を見つける。
なるほど、飛雄は3組か。
私はその隣の紙でようやく自分の名前を見つけた。
1年4組
教室に行く前に、私には立ち寄らなくてはならないところがあった。その部屋の前でノックを3回する。
ガラ、とドアを引いて頭を下げる。
『おはようございます、
1年4組の鈴木美里です』