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【HQ】初恋に溺れて息ができない【影山飛雄】

第8章 決意のスタートライン


影山 side

「鈴木さん…何かあった?」

清水先輩が美里に声をかける。


『ここで…っ!』


「うん?」


『ここで、マネージャーをさせてください!!』



美里は勢いよく90度に腰を折った。




「「「「「えっ!?」」」」」



『…え!?』


部員の驚きの声に体をビクッとさせた美里は、顔を上げて不安そうに目を泳がせた。それを見た部員たちは美里の周りを囲い、オロオロと手をばたつかせた。


「あの…鈴木さん?」

『もしかして……私に居場所はないですか?』

「な、なんで?」

『あぁ、掴めなかったんですね…私』

「へ?」

『元気が足りなかったですかね…あの、もう一度だけチャンスをいただけませんか?ちょっと私出直してきます』

「ちょ、ちょっと落ち着こうか…とりあえずこっちおいで」



澤村さんが今にも背を向けて走り出しそうな美里を押すようにして体育館の中へと招き入れた。

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