第2章 Kiss
side.名前
翌日。
目が覚めると、研磨の手が異様に熱かった。
心なしか顔も赤い。
「研磨」
「…ん…名前?」
「大丈夫?」
「うー…頭…痛い」
額に手をあてると熱があるようだった。
「冷えピタと薬持ってくるから寝てて」
「うん」
研磨は昔から無理をすると熱を出していた。
何かあったのかな?
それともただの風邪?
「おばさん。おはよう」
「あら?名前ちゃん早いわね」
「研磨が熱出したの。冷えピタとか持って行くね」
「えっ?また?」
「うん。酷かったら病院連れてく」
「いつもありがとうね」
研磨の看病はいつも私がしている。
だって気が気じゃないんだもん。
小さい頃は研磨が熱を出す度に泣いていた。
でも今はこうして診てあげることが出来る。
耳に入れる体温計は一瞬だ。
37.2度。
微熱か…
今回の原因は何なんだろう?