第6章 **06
今日は今朝から色々と濃い1日だった。
クラウィス様と一緒の馬車で登校して、昼休みには生徒会室で膝枕をして、その後は普通に授業を受けたわけだけれど。
魔法の授業がとにかく新鮮で楽しかった。
転生前は普通の魔力も持たない人間だったし、ちなみに魔法(魔力)の使い方は体が自然と覚えていた。
手足を自由に操れるように、魔法も息を吸うように出来ていた。ちなみにベアトリーチェの得意魔法は治癒に特化した物だった。
あぁ、だから。
生徒会室でクラウィス様に抱きしめられたのは···。
先生の話では、私は癒しの魔力を無意識に流していたらしいのだ。
それで抱きしめられたのかもしれない。
マイナスイオンを補充するようなものかも?
毒殺されかけた時にでも、力が抜けて制御出来なくなってしまったのか、はたまた以前からなのかはわからないけれど、いずれは完璧に制御できるように勉強は続けて行くつもりだ。
と、1日にあった事を頭の中で整理していると、不意に廊下が騒がしくなった。
女子のアイドルを見た時の黄色い声が、教室内まで届いていた。