第4章 土井半助の場合。
利吉が少し気まずそうにしていると、彼女は利吉に気づいたのか挨拶をした。
『初めまして。由紀子尾形です。専門は色任務です』
ウインク付きで自己紹介をされて少し戸惑う利吉は、名前だけ言って握手をした。土井半助は尚不機嫌そうに2人のやり取りを見ていた。
「危険な色任務はやめろとあれだけ言っただろ。」
「何年前の話をしてるのよ。これは私の専門なの。口出ししないで」
「ったく一年は組の方がまだ言うこと聞くぞ」
「ガキンチョと一緒にしないでよ」
久々の再会(多分)と言うのに口喧嘩ばかりする2人に利吉は苦笑いをしていた。