第3章 摂津のきり丸の場合。
『普段からこんなの飲んでるの?』
「たまに先生たちにバレないように飲んでるんだ」
ふーん。と少し興味なさげな尾形 を片目にきり丸は昔話を始めた。
2人が出会った頃の話をしていくうちにどんどんお酒がなくなって言った。
少し酔いが回っていき、尾形ときり丸は月を見ていた。
『ずっと続いてたらいいのに明日には帰るんでしょ?』
「…」
『昔、私を守れるようになったら迎えに来るって言うものだから、私おじさんとおばさんの引っ越し蹴ってきちゃった。あなたがいつか迎えに来てくれると思って』