第2章 善法寺伊作の場合。
ふたりの雰囲気を察して伊作以外の6年生は気付かれないように、どこかへ行ってしまった。
留三郎は伊作が心配で少し離れた木の影で2人を見守っていた。
文次郎と仙蔵は近くにいた乱太郎、きり丸、しんベヱを見つけると2人の元へ行かせないように喜八郎が掘った穴にわざと落とし、長次と小平太は先生たちの足止めなどしていた。
「尾形僕ね…」
『うん』
「その…色任務言って欲しくないんだ…」
『え?』
伊作が正直に話すと、尾形は少し驚いて伊作の話を聞く。
伊作が一通り話終わると尾形はゲラゲラと笑いながら伊作の背中を叩いた。