第1章 山田利吉の場合。
おにぎりを食べ終わると利吉はお礼を言ってすぐさま鍛錬を始めた。
彼女はなお利吉の鍛錬を見ていて、自分の部屋に戻ろうとしなかった。
利吉は少しやりにくそうにしていたが、気にせず続けた。
1時間後鍛錬を終わらせると、尾形はスヤスヤと寝ていた。
城主の娘がこんなにも自由気ままでいいのだろうか。
利吉は尾形を抱えて部屋へ向かった。
途中あった使用人に尾形の部屋を聞き、向かった。
襖を開けると、敷布団と色々な色の小袖や打掛けなどがあった。
敷布団に尾形を寝かせると小袖などをみていた。
『んぅ…』
「…」
寝返りをうつ尾形を横目に利吉は起こさないように部屋を出た。