第5章 第四章
パパの指が、するすると滑るようにして、私の首筋をなでる。
くすぐったくてパパから顔を背けると、すぐにあごをつかまれてパパの方へ顔を向けられる。
『ゴレア……パパを、パパだけを見て?』
「パパ……」
『っ……いい子だ、もっとパパに顔を見せて?』
パパの顔が近付いて、私の口をついばむようにキスをする。
また眠れないのかなと思っていると、キスをしたままパパに押し倒される。
「パパ、大丈夫?」
『はぁっ……ゴレアっ……!』
パパ、さっきから凄く苦しそう……
パパに手を伸ばすと、指をからめられ、ギュッと手を握られる。
『嗚呼、なんて可愛い……』
「パパ……苦しそうだけど大丈夫?」
『本当にっ……優しい子ですねぇ。ゴレアがパパをっ受け止めてくれれば大丈夫ですよ』
そういってパパは、私の手を握ったまま、パパの足下を触らせてきた。
パパ、熱があるのかな?すごく熱くなってる。
それに力が入っているのか、固くて苦しそう……
『ゴレアっ……パパのここっなでて?』
「うん……いい子いい子」
これ、なんだろう……パパのしっぽなのかな?
よく分からないけど、褒めてあげるといいのかな?
「パパ、これなぁに?」
『っ……パパのっ大事なものですよっ……だからゴレアっ……パパの大事なものったくさん撫でてあげてください』
「分かった!じゃあパパ2号って呼ぶね!」
パパの大事なものって事は、パパと同じってことだもんね!
パパ2号に手を乗せて、いつもパパがしてくれるみたいにいい子いい子と撫でてあげる。
ピクピク動いてて生きてるみたい……ちょっと可愛い!
『っ……はっ……はっ……』
「パパ2号、いい子いい子」
『っはぁっ……もっと、もっと撫でてっ』
「パパも、パパ2号もいい子いい子!」
パパ2号を撫でながら、パパの頭も一緒に撫でてあげる。
パパまだ苦しそう……もっといい子いい子ってしてあげなくちゃ!