• テキストサイズ

依々恋々 -Another story-

第37章 FRIENDS



平日の夜。
シャンクス宅のリビングで洗濯物を畳んでいると、ソファで仕事をしていたシャンクスの携帯が鳴った。

「マキノさんだ」
電話に出ていくらか話をすると、うーん、と唸って首を擦る。
「俺は構わないが...え?ああ、そうだな」
最後に畳んだタオルを抱えて立ち上がると、つい、と指先で呼ばれて傍らに立つ。
「ジウ、来月、どこかで休み取れたりするか?」
「来月...指定してもらえば休暇申請出せるけど」
そうだな、と呟いて手帳を開く。
脱衣所にタオルを置いて戻ると、隣に座るよう言われる。

「ああ、なるほど...ルフィの爺さんには?...うん。」
電話でやり取りをしながら、スケジュールの空きスペースにペンを走らせる。

-どこなら休める?-
どことは?と目線で問うと、ペン先でスケジュールの一角をなぞる。
自分の手帳で仕事のスケジュールを確認して大丈夫、と頷く。

「第二週、あ、いや三週なら二、三泊こっちに来ても構わない。ああ、うん」
やり取りから、ウタちゃんたちが来るのかな、と推測して手帳を閉じた。

「うん?ああ、大丈夫だ。ジウなら、今、隣りにいる」
私?と隣を見上げると、ニッと笑う顔。

「俺から話そう...え?いやぁ、マキノさんまでそんな事言うなよ」
弱るな、と苦笑いするシャンクスに首を傾げた。

「ウタとルフィにも、そう伝えてくれ。それじゃあ」
電話を切ったシャンクスは、ソファの背もたれに置いた腕で頭を支え、片足を上げる。

「大型連休の間、マキノさんの休暇も兼ねて、ウタとルフィを数日こっちに来させてるんだ。その日取りをな」
「ああ、なるほど」
「どうやら、ウタがジウに会える日取りがいい、とごねてるらしくて」
困ったやつだ、と少し笑う顔に、なぜ?と首を傾げる。

「ウタはだいぶジウの事、気に入ってるぞ?甘えられる『姉』のようなんだろう」
「だったら嬉しい」

抱き寄せたジウの頭頂部にキスをする。

「説明する前に日取り決めて、悪かった」
「予定があったわけじゃないから、大丈夫」

ウタちゃんとルフィくんに会えるの楽しみ、と微笑むジウの唇にキスをした。
/ 142ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp