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依々恋々 -Another story-

第34章 comming soon...?



「俺の奥さんになってくれるのか?」
えっと、と頬を染めて布団を掴む手を握り、顔を覗き込む。
「ジウ」
答えを促すブルー・グレイの瞳を見つめ、口を開く。

「このまま、二人ずっと一緒だと幸せだろうなって思う」
そうか、と微笑んだシャンクス。
「シャン、の、望みもっ叶えて、あげたいって」
真っ赤になったジウの言う『望み』が叶えば、どんなに幸せか、と額に口づける。
ありがとう、と小さな頭を抱き寄せ、頭頂部にもキスをする。白い手を取ると、左の薬指の根本にも一つ、キスをした。

ジウ、と見上げる黒曜の輝きを瞳で捉える。
「出来だけ早く、ちゃんとプロポーズする」
待っててくれ、ともう一度、薬指の根本にキスをした。
「予約だ」
いつものように、ニッ、と笑った顔にはにかんで頷いた。
腰を上げて近づく彼に目を伏せる。微かなコーヒーの香りを纏う温もりを感じた時、邪魔するよい、と聞こえた少し気の抜けた声に驚いて身を引いた。


「そろそろ終わるかと思ってよぃ」
ジロッ、と睨むシャンクスを一瞥し、輸液が残っていない点滴パックを確認したマルコは、どきな、と椅子を奪い取った。
手際よく、点滴針を固定していたテープを剥がしていく。

「お嬢ちゃん、貧血持ちだろぃ。女の体ってな繊細だ。あまり無理はしねぇことだよぃ」
針口に消毒綿をあてて引き抜く。
「もう少し自分の体を労ってやんな。特に体の冷えはよくないよぃ」
シルバーのトレイに貼られたテープを剥ぐと、それでジウの腕に消毒綿を固定する。
「管理が難しいなら、漢方薬なんか試すのもいい」
気になることがあるならいつでも相談しなよぃ、と笑った。

ありがとうございます、と頭を下げたジウに、マルコはニヤリとしてシャンクスに向き直った。
「ま、こんなでかいガキンチョの世話してんだ。疲れるわな」
「なんだとぉ?」
親しげな二人に、ジウが笑った。
「見た目ばっかりデカくなりやがって。中身は昔から変わらねぇよぃ」
「うるせぇ」
舌を出したシャンクスは、きょとん、とするジウに気づき、どうした?と声を掛けた。

え、あ、と二人を見比べるジウ。
「マルコ、先生...おいくつ?」
「?36だよぃ?」

「ぅええぇええっ?!」
マルコの方が年下だと勝手に思い込んでいたジウが叫んだ。
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