第3章 SWEET DREAMS
「んぁ」
ジウの甘ったるい声がする
「シャンクス、っ!」
吐息とともに名前を呼ぶジウに 肌を寄せて甘える
「ぁっダメッ」
ダメという時は十中八九イイ時
顔を逸らすジウの耳に噛みつく
「やぁ!」
相変わらず弱い
ゆるゆると腰を揺らす
んっ、と息を詰めて 背中にしがみついてくる
(なんか 変だ)
少し遠い快感を引き寄せたくて体を擦り寄せる
「ジウ?」
名前を呼んでも返事がない
けれど動きには反応がある
「んあっ、あっ、あっ」
引き攣ったような声に滑らかな柔肌の感触
(気持ちいい)
セックスで挿入と吐精以外の快楽を覚えたのは初めてだ
ちゅ ちゅ と唇で肌を愉しむ
首 肩 胸 腹と唇が滑り落ちる
「シャンクス 」
名前を呼ばれて見上げると視界がぼやける
きつく目を閉じて開くが霧がかっている視界はクリアにならない
「シャンクスったら」
聞こえていると手を伸ばす。
「シャンクスっ!」
パチリ、とまばたきをした瞬間、景色が変わった。
「苦しそうだったけど、」
心配そうに覗き込んでくる顔に、え?は?と声が漏れる。
大丈夫?と空に伸ばされていた手を心配そうに握るジウと素肌で触れ合っていたはずなのに、目の前の彼女の通勤服は一切乱れていない。
幾度か瞬きをして、そこが自宅のリビングのソファだと気付く。
「疲れてる?今日は、早めに寝たら?」
お風呂溜めてくるね、と立ち上がるジウを引き止める余裕もなく呆然とする。
「夢?」
ふと見下ろしたら、しっかりと芯を持って勃ち上がっている。寝起きによくある生理現象ではない。
明らかに、欲を携えている。
徐ろに立ち上がって風呂場へ行く。
ちょうど、給湯のスイッチを入れたジウが、捲くりあげていた袖を戻している。
「まだお湯、溜まってないよ?」
「待てねぇ」
返事も待たずに口づけすると、いつもよりも性急に服を脱がせて、ジウの素肌に持て余した熱を有りっ丈擦り付けることにした。
END