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合同リレー作品集【鬼滅・呪術・ヒロアカ・WB】

第3章 お題小説 Lemon









「ねぇ奈緒…、次何されるか分かっているのに、頭の中と同じ様に抱かれるのはどんな気分?」


五条悟の部屋で、彼の頭の中と同じ反応で奈緒は五条悟の腕の中で組み敷かれている。

この変態じみたいやらしい質問も、今じゃこの興奮を昂めるだけでしか無い。



結果あれから10年、2人はずっと付き合っていて、何度も何度も五条悟の頭の中で考えている痴態を彼に晒している。

彼と抱き合う時だけが、この世の中の雑音から解放される時間だった。




「……………何してるの?」

薄暗い部屋の中で、五条悟に後ろから抱き締められていると、彼が肩から背中を撫で始めた。

『「…いや…奈緒の体は何処を見ても綺麗だなって。」』


いつも聞こえてくる声は、常に彼の頭の中の声と重なる。
奈緒は体を反転させると、五条悟と向き合って彼にキスをする。

いつも聞こえてくる彼の声が、心地良かった。


自分がこんな風に愛を育める事が出来ると思っていなかった。
この安心感のある腕の中で、自分はずっと抱かれて過ごすのだと思っていた。





渋谷事変のあの時に、虎杖悠仁の声で五条悟が封印されたと知った。


その報告を聞いても奈緒はたいして心配はしていなかった。
なんて言ったって、あの『五条悟』だから。



それより自分の周りに転がる同じ黒いスーツを着た補助監督達。
その中心に立っている半裸の男と、手に持っている奇妙な刃物の武器。


その男の頭の中ではすでに私をどう殺そうかと考えている。


どう頑張っても勝てるはずの無い相手だった。

この世界に足を踏み入れた時から、もしかしたら自分は死ぬかもしれないと常に頭の中に植え付けられていた。


だから、今更自分の死を目の前にして恐怖は感じなかった。


それよりも、『奈緒が逃げた場合』『このままひと突きで殺した場合』
あらゆる奈緒の殺し方の中で、奈緒が選んだ選択はたった1つだった。











『彼が私の死体を見た時に、彼が褒めてくれた体だけは綺麗に残したい。』








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