第11章 クリスマス
堅治君が立ち上がって、こちらに近づいてくる。
まだ暗さに目が慣れてなくて表情までは分かんないけど。
二「今自分がどんな顔してるか分かる?」
「わかんない、変な顔してる、?」
二「人に見せられねーくらいには変な顔してる」
「見ないで」
二「無理」
そーいうと、ベッドに入ってくる。密着する体に心臓が音を立てる。
二「横に来いとか、襲われても文句言えねーよ」
「なんか寂しかったから、、、」
二「甘えん坊だな」
落ち着いている彼の声に安心して、もっと近くに寄りハグをした。
二「生殺しなんだけど」
「ごめん、でももうちょっとだけ」
堅治君の匂いと体温にウトウトしそうになった時
二「なんかムカつく」
そう言うと腰に手を回し、もう片方の手で頭を押さえながらキスをしてきた。
この前のキスとは違う。深い深いキス。
「ん、、は、、、はぁ」
息ができなくて、吐息が漏れる。堅治君の舌に応えようと頑張って絡ますけど、多分ぎこちない。どんどん深くなるキスにしんどくなって、堅治君の胸を叩くと離してくれた。
二「そんな弱い力じゃ、全然ダメだな」
「はぁ、堅治君が、強すぎるんだよっ」
息を整えながら答える
二「あんま男を舐めんなよ、。これ以上したら止めてやれなくなるし」
「したの堅治君だし、、。でも、約束するから手だけちょうだい」
二(全然わかってねー。同じベッドで寝るのがアウトなんだよ)
自分の気持ちを押し殺し、手を繋いでやった。
二「ん。これで満足?」
「満足!」
手を繋いだまま眠る彼女の横で、お経でも唱えたくなった。全然寝れねー、俺は紳士じゃねーんだよ。
そんなことを思いながらも、部活もあって疲れていたので、眠った。
夜遅く、両親が帰ってきたらしい。
母さんが部屋の扉を少し開け、中を覗く。
二口母「あら、布団敷いてるのに2人でベッドで寝てる。微笑ましいわね」
そっと扉を閉めると、1階へと降りていった。
そんな事知るはずも無く、俺は深い眠りに落ちて行く。
凛が居るなら、クリスマスも酷い雪も全部、悪くねーって思った。