第2章 バレーボール
☆茂庭side
(いくら何でも着替えるのにそんな時間かかるか、?戻ってくる途中迷子になったとか、。てか、保健室に向かった二口も戻ってこない。)
嫌な予感がする。二口が凛を虐めてたりしないよなとか考えながら、1セット目が終わり監督のアドバイスを聞きながら、水分を摂る。
すると体育館の戸が開かれた。俺だけじゃなく、皆入口の方を凝視している。そこには肩を並べて歩いてくる凛と二口の姿。
アイツらいつの間に仲良くなったんだとか、笑ってる凛を見たらいじめられては無さそうだなって安心したのも束の間俺は凛が着てるジャージに刺繍されている名前に釘付けになった。
「は、はぁ!? おい、凛!お前俺が貸してやったジャージどーした。なんで二口のジャージ着てんだよ。てか、デカすぎて彼ジャーみたいになっちゃってるだろ。二口!なかなか戻ってこないと思ったら、お前凛に手ー出しただろ。」
とか完全にパニックになった俺は早口で捲し立てた。
楽しそうな顔をした満面の笑みの二口が
二「やだなー先輩。ジャージ忘れたみたいだから貸してあげてただけですよ。まぁお礼にテーピング巻いてくれましたけど。見てくださいよ、凛ちゃんが俺のために巻いてくれたテーピング。」
とか言うから、俺は凛の顔をわざと悲しそうな顔で見たけど、目逸らしやがった。
二口が鎌先に、先輩のおかげでいい思い出来たから、突き指させてくれてありがとうございました、なんて煽るからまた止めに入る羽目になる。
その後コソッと凛が
「要くんに借りたジャージ家に忘れてきちゃったみたい。せっかく貸してくれたのにごめんね」
って申し訳なさそうに言うから、頭をクシャクシャって撫でてやった。本当に昔からおっちょこちょいでここぞって時に忘れ物とかしでかすんだよなーなんて、妹みたいな凛を見ながら思った。
戻ってきた凛を見て安心したのは俺だけじゃなくて滑津さんもで、可愛がってくれてて嬉しくなった。
滑「凛ちゃん!遅いから心配したよー、、!
それにしても上手にテーピング巻けてるね。うちのマネージャーになって欲しいくらいだよ」
って二人で話しているのを見て微笑ましくなった。
二口は許さんけど、