第14章 それぞれの願い
インハイ予選当日
私たちは初戦の試合をストレート勝ちした。
二「次も落ち着いて取るぞ」
皆「おお!」
午後に白鳥沢との試合を控えているから皆少し緊張していた。午後の試合の前に他校の試合を見ようと、仙台体育館をウロウロしていた時だった。日向くんに会った。
日「あ!!凛さんだ!」
「久しぶり、日向くん!」
日「インハイ予選すげー楽しみにしてた」
「私もだよ!お互い残って決勝で戦おうね」
日「だな!でも、決勝も俺らが勝つ!!」
「私達だって負けないもん!」
日「その前に、伊達工は白鳥沢だっけ、?」
「うん!烏野は青城だよね?」
日「そー!青城との試合も楽しみなんだ」
「試合を楽しめるって凄いね、緊張とかしないの?」
日「緊張もするけど、それより強いやつと出来ることが嬉しいから」
キラキラした目の日向くんが応える。
「そっか」
長い間話し込んでたみたい。
二「うちのマネージャーに何か御用ですか?」
様子を見に来た堅治くんが日向くんに威嚇する
日「あ、いえ。少し話していただけです」
二「へー、凛って烏野の人と仲良かったんだな」
「この前、練習見せてもらった時に仲良くなったんだよ」
日「です!」
二「…ふーん。」
日「あの、なんかすみません…。」
「ちょっと、堅治くん!その顔怖いよ。ごめんね、日向くん」
日「ぜ、全然大丈夫!俺そろそろ戻るし。またな!」
そう言って走っていってしまった
「堅治くん、緊張してるの、?」
二「は?なんでだよ」
「日向くんに牽制してたから。いつもはあんな事しないもん」
二「ちげーわ。普通に嫉妬しただけ。すげー楽しそうに話してんだもん」
「そうかな?」
二「無自覚なのが1番ムカつく」
そういうと私の頭に顎を乗せてグリグリしてきた
「ちょっと痛いよー!」
二「凛が悪い!」
付き合う前から思ってたけど、堅治くんは拗ねると子供っぽくなるよね。そこも可愛いし、好きだけど。
ずっと不貞腐れて、文句を言う堅治くんと一緒に控え室に戻り、みんなと一緒に昼食を取った。