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第3章 お話2


その日はどしゃ降りの雨で、
すぐこけてしまいそうになるくらい
だった。
私は数多くの友人の中から最も
よく付き合ってきた女のコの友達
と帰っていた。


笑いが耐えない帰り道だった。
その子は人を笑わかせるのが得意で
いつも爆笑してしまう。

そう、この日もそうだった。

側には川があった。雨が降っている
からか、川の流れは速い。

そう思っていたときだった。

その子が面白いこと言うから私は
爆笑しながらその子肩をドンッと
押してしまったのだ。
あいにく、その子がいるほうに川が
あった。気づいたときにはもう
その子の姿は波に消されてもう
見当たらなかった。懸命に名前を
どしゃ降りの中、大声で。傘なんか
ささずに。

だが、ときすでに遅し。

大事な…大事な親友を私はこの手で
殺したのだ。わざとじゃなかった
とはいえ、死んだことに偽りはない。
このままあの子の両親に今までの
ことを話すか。そうすれば私はもう
この世には生きていけないだろう。
耐えられなくなって死ぬ。
じゃあ、いっそのことあの子の
もとへ行くか。そうすれば………

飛び込もうと思った瞬間だった。
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