第13章 能力者。
アジト。
「ここが………アジト……あそこの倉庫…、で、班長が……待ってる…。」
一斉に走りだす。早く、早くと。
倉庫。
倉庫は真っ暗だった。小さい電球が付いてるだけ。
(何も見えないな……。)
と思っていると明かりがバッとつく。
「やあ、皆さんお揃いで。」
ニコニコしている男が1人。の側には
「奏太!!!!!!!!」
もう死んでいるだろう。顔色が悪い。
「アリかよ……こんなの……。」
絶望的だった。さっきまでは一緒にプールで遊んでた。笑い合ってたのに。
死はこんなに近いものか。
「んで、死んでるんだよ!!!何をしたんだよ!!!!!」
藍子が叫ぶ。すると男…恐らく班長と呼ばれている者だろう、が笑みを浮かべて
「もう実験済んだから。後はどうしよーが、構わなかったんだ。だけどこのまま逃せばコッチの情報を漏らす可能性だってあるしね。」
と言った。
「そんなの分かんないじゃん!黙ってるかもしれない!」
優が言うと、
「でも言う可能性だってあるわけでしょ?だったら殺してもいいじゃん。」
またあの笑みで平気な顔して言ってくる。
「なんで…なんで奏太なんですか。」
と晃司が問う。
「たまたまそこにいたからだよ。誰でも良かったし。運が無かったんじゃない?」
「なんで…なんで…そんな平気な顔して言うんだ!!」
魁人の目は怖かった。ゾッとするような。
その瞬間、藍子が得意の足蹴りで班長をぶっ飛ばす。
が、すぐに班長は起き上がって、
「君は……足の能力者なんだね。」
と、言う。
「足の能力?んなもん知らない。」
班長に近づいて顔を蹴ろうと足を近づけると水が横からすごい勢いできた。