第7章 練習試合!
体育館に入り各々準備を始める。
「永瀬ちゃん、椅子用意してくれる?とりあえず4脚。それ終わったら音駒さんの方のドリンク準備手伝ってもらっていい?」
『わかりましたー!』
聞いた話によると、音駒にはマネージャーがいないらしい。
こちらには2人いるので、片方は音駒の方のサポートをすることになった。
『失礼しまーす!今日一日サポートさせていただく鈴永瀬です!よろしくお願いします!』
「「「おなしゃーすっ」」」
「う、うちにもついに、ま、まま、マネージャーが・・・!!!」
「・・・一日手伝ってもらうだけだよ」
モヒカンさんが感激のあまり暴れ回っている。
そんなにマネージャーが欲しいのかな。
かたや冷静につっこむ金髪プリンさん。
『あ!もしかしてあの時の!』
「?」
「なになに永瀬ちゃ〜ん、我が校No.1のシャイボーイ相手に新手のナンパ?」
『!ち、違いますよ!あの時黒尾さんが探してたのってこの人かなって・・・すみません、思いついた事そのまま口に出ちゃってました』
「!あ〜、ナルホドネ。当たりだよ!」
「クロ、いったいどんな説明したの」
「いやいや、金髪プリンとしか言ってないヨ」
「・・・・・・」
「こいつは狐爪研磨、こー見えてもうちの"脳"で、セッターです」
「その言い方やめようよ」
「やめませーん!」
何やら不服そうな狐爪さんをよそに楽しそうな黒尾さん。
脳ってどう言う事だろう、司令塔的な・・・?
とてもそうは見えないオドオドした様子に疑念を抱きつつ、他のメンバーの人とも挨拶を交わしていく。
「俺犬岡!1年!手伝うことあったら言ってくれ!」
「僕も1年。芝山です!よろしくお願いします」
「3年の夜久衛輔!よろしくな」
「同じく3年の海信行だ。よろしく」
「・・・2年、福永招平」
「あ、あの、えっと・・・、に、にねっ、山本、猛虎っ」
烏野に負けずと劣らず、個性的なメンバーだなぁ。
山本さんはさっきの勢いどこいったんだろ。
「さぁ〜て、自己紹介も済んで試合もすぐ始まるぞ。集合しろ」
黒尾さんの声で全員が集まり、円陣を組む。
「俺たちは血液だ、滞りなく流れろ、酸素を回せ、脳が正常に働くために。いくぞ!!」
「「「あス!!」」」
不思議な掛け声で試合が始まる。