第2章 入・・・部?
『お、おはよー、蛍!一緒にいこー!』
「ん、おはよ」
いつもの挨拶を交わして隣を歩く。
「おはよーツッキー!永瀬!」
『おはよう忠!』
いつもの道で忠と合流。
あ。
『そー言えば蛍も忠も部活は?朝練とかないの?』
「昨日の今日だからね。ほんとは来週から本入部だし」
『今日の午後は?行くんだよね?』
「うん!行くよね、ツッキー!」
「まぁ・・・」
『そっかそっか!じゃあ楽しみだなぁ』
「え!永瀬男子バレー部入るの??」
忠は全く知らないし、わからなかったようで驚く。
昨日のアレで気づかないってほんと鈍感系だなぁ。
『まぁ、見てから決めるけどね!昨日は女子バレー部見てきた』
「女子バレー部!?まさか選手で!?」
『いやいや、めっちゃ初心者だし、迷惑かけるの目に見えてるからマネージャー枠。でもなんか、別にマネージャー募集かけてるような感じでもなかったんだよね〜』
「そーなんだ!じゃあ男子バレー部来てよ!」
人懐っこい笑顔を向けてくる忠。
ほんとかわいいなぁ。
小学生の時から変わらない。
『募集してたらね。とりあえずこっそり行くから他の人とか先輩には言わないでね(笑』
「え、何で?普通に見ればいいのに」
『いやぁ、何か気を遣わせちゃうし、募集かけてなかったら気まずいし』
募集もかけてないのに何しにきたんだコイツ状態は避けたいところ。
何かと気にしいなのだ、あたしは。
「その体のサイズならコソコソしたってすぐ見つかると思うけど?」
すかさず痛いところを突いてくる蛍。
『うっ・・・うるさい!ホタルちゃんはデリカシーってものがないのかな???』
「人の名前もまともに呼べない人にデリカシーはいらないと思うよ?」
ニヤッと、でもちょっと怒りながら言う蛍にまた言い返せない。
くっ、相変わらず手強いな蛍。
いつか倒す(?)
そうこうしてまたいつも通りの登校をして教室まで向かう。