第3章 入部!
ずいっと入部届を出す日向と影山。
あ、そーいえばあたしも出さないと。
『すみません、澤村先輩、あたしのも受け取ってもらえますか?』
一緒に入部届を差し出す。先輩は静かに受け取ると、
「清水、アレ届いてたよな?」
「おおおお!!!!」
「多分サイズ大丈夫だと思うけど、何かあったら言って」
「「あざーす!」」
この短期間でハモるとか相当仲良くなったのかな?流石日向。
差し出されたのは烏野高校排球部と描かれたジャージ。
黒だ!かっこいい!
「はい、これはマネージャーの分」
『!あたしも着ていいんですか!』
「ふっ、マネージャーも部員だからね!これからよろしくね」
『!!!!はい、お願いします!』
あたしも着ていいのか!マネージャーっていまいち立ち位置が分からなかったが、まるで自分もバレー部ですって言っていいような気がしてめちゃくちゃ嬉しい。
嬉々としてジャージに袖を倒すあたし達をよそに、お前も着てみろ!と先輩達からドヤされてる蛍。
5人でジャージを着て先輩達の前に出る。
ピャー!やっぱ迫力あってかっこいいなぁ!
自分がプレイするわけでもないのにワクワクしてしまう。
「なんかこう見ると永瀬もプレイヤーっぽい・・・イデッ」
龍先輩が何か言ってるけど潔子先輩に膝でどつかれてる。
「ぷっ」
それを聞いて笑う蛍。失礼なやつだなほんと。
「似合ってるぞ永瀬!」
『あ、ありがとう日向・・・」
「人が足りなくなったら人数合わせで置いといても誤魔化せるんじゃない?」
『うるさい!おっぱいないの気にしてるんだから言うな!』
「おっ・・・!???」
龍先輩、日向、影山が何やら固まってる。
どうしたんだ、さてはピュアというかシャイなのか。
「ちょっと、突拍子もない発言しないでよ、アホな人達がフリーズしてるじゃん。」
『あ、ごめんなさい。ついいつもの調子で・・・』
昔からよく蛍に言われる。
恥を知らないと、そんなこと言われても女子校で育ったお姉ちゃんがいるとそー言うワードに対しての羞恥心とか全く無くなってくるんだよなぁ。
「と、とにかく!これからバレー部としてよろしくな!」
澤村先輩の一言でとりあえずひと段落?一件落着?となり、あたしは正式に烏野高校男子バレーボール部のマネージャーとなった。